「ビールとは何か?」という問いに、真正面から立ち向かうこのシリーズ。
ヤッホーブルーイングの“前略 好みなんて聞いてないぜ SORRY 其ノ四”は、もはやクラフトビールというより“柚子ソルティ・ドッグ”。
柚子と塩という狂気の組み合わせを、ビールでやってのけるあたりがヤッホーらしい。
もはや「好きか嫌いか」で語るしかない、そんな一本を全力で飲んでみた。

柚子と塩、うまくマッチしていたみたいだな。

うむ。
飲み口はソルティ・ドッグの感じ。
グレープフルーツじゃないけど柑橘系の柚子を使っているので違和感無し。
ソルティドッグは、ウォッカとグレープフルーツジュースを合わせたカクテルで、グラスの縁に塩をつけた「スノースタイル」が特徴。名前は、潮風や汗で塩まみれになる船の甲板員を指すイギリスのスラング「ソルティドッグ(塩辛い犬)」に由来するとされている。
ベース:ウォッカが主流だが、元々はジンで作られていた。
材料:ウォッカ、グレープフルーツジュース、塩。
特徴的な見た目:グラスの縁に塩がまぶされているのが特徴。
名前の由来:潮風の中で働く甲板員(ソルティドッグ)の姿から名付けられた。
「ソルティドッグ」と「ブルドッグ」の違い:「ソルティドッグ」がスノースタイルのカクテルであるのに対し、「ブルドッグ」はスノースタイルにしない、塩を入れないシンプルなカクテル。
前略 好みなんて聞いてないぜ SORRY 其ノ四の商品情報
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商品名 | 前略好みなんて聞いてないぜSORRY 其ノ四 セッション柚子エール | |
品目 | 発泡酒 (麦芽使用比率90%以上) | |
原材料 | 大麦麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))・小麦麦芽・ホップ・ゆず果皮・ゆず果汁・食塩 | |
内容量 | 350ml | |
アルコール度数 | 4.5% | |
純アルコール量(350mlあたり) | – | |
成分 100mlあたり | エネルギー | – |
たんぱく質 | – | |
脂質 | – | |
炭水化物 | – | |
糖質 | – | |
食物繊維 | – | |
食塩相当量 | – | |
プリン体 | – | |
缶の形状 | ツルツル | |
購入したお店 | 兵庫県内の成城石井 | |
値段 | 350ml 383円(税込) |
柚子とあら塩が織りなす、爽快なエール。
柚子の鮮烈な香りとみずみずしさを表現するため、「柚子×あら塩」の組み合わせにチャレンジしました。「柚子」の爽やかな香りは乾燥柚子皮では弱くなってしまうため、生の柚子皮を使用。1回あたりの製造で使う量、なんと100kg以上!さらに「あら塩」を使用した浸透圧により、柚子の香りをさらに効果的に抽出。また、にがりが含まれるあら塩を使うことによって、ビールがとげとげせずに丸みを帯びたやわらかい味わいになりました。海のあら塩で柚子の個性を炸裂させたセッションエールです。
前略 好みなんて聞いてないぜ SORRY 其ノ四の実飲レビュー
柚子と塩を使ったビールなんて、正直ネタかと思った。
でも一口飲めば「これ本気で作ってるな」とわかる。
ビールの既成概念をぶっ壊しながらも、ちゃんと美味しい。
奇抜なだけじゃない、緻密な味設計を感じる1本。







色・見た目
まず見た目から“普通じゃない”。グレープフルーツジュースのような曇り具合で、指先は完全に見えない。
もはや「濁り」というより“果汁”。
ビールの黄金色を期待すると裏切られるが、柚子を使っていると考えれば納得の色。
クラフトビール界隈でよく見る「ホワイトエール風」よりも濁りが強く、果実感が前面に出ている。
この段階で既に“ビールの顔したジュース”だ。
泡立ち
泡はきめ細かく、立ち上がりは控えめだが、保持性はしっかりしている。
グラスの内側に薄く残る泡膜が美しい。
泡の軽やかさは、まるで柚子ソーダのそれ。
炭酸が柔らかく、泡が口当たりを優しくしてくれるため、全体の印象が非常にまろやか。これが“塩”の効果かもしれない。
泡を見ただけで「このビール、ただ者じゃない」と感じる。
香り
香りを嗅いだ瞬間、思わず笑ってしまった。
「え、これビールじゃなくて柚子ジュースやん」とツッコミたくなるレベル。
モルト感は完全に隠れ、鼻腔を支配するのは爽やかな柑橘香。
塩気がほのかに香りを引き締め、フレッシュな果実感が爆発する。
ビール好きからすれば“異端”、でも香りだけで夏の午後を連想させるような軽快さがある。
もはや香りだけで勝負できる。
味


口に含んだ瞬間、「うわ、ビールの皮をかぶったジュース」と言いたくなるほどの爽快感。
柚子の酸味が前面に来るが、不思議とすぐに引いていく。
塩が後ろから支えることで味が締まり、余計な甘さがない。
酸味と塩味のバランスが絶妙で、飲みやすいのに個性が爆発している。
苦味はゼロに近く、完全にビールの常識を超えている。
でもこれが“夏の正解”。Hオカ的にはかなり好き。
後味・余韻
余韻は短くキレが良い。喉を通ったあと、唇に残る塩気がなんとも心地いい。
まるで“ソルティドッグのビール版”。
飲み終えた瞬間にもう一口ほしくなる後味で、ビールの“苦味リレー”がないのが逆に新鮮。
確かにビールではないが、これはこれで完成している。
暑い日にキンキンに冷やして飲むと最高。
もはや「好みなんて聞いてない」どころか、「これ、めっちゃ好みです」と言いたくなる。
前略 好みなんて聞いてないぜ SORRY 其ノ四の口コミ・評判
全体的に「驚くほど爽やか」「ビールっぽくないのにうまい」と好評。一方で「もはやジュース」という声も。だがそれがヤッホーの狙い。

柚子と塩のバランスが最高!夏にぴったり!

もうビールじゃない。でも最高にうまいジュース

斬新な発想、完成度が高すぎて驚いた

色はジュース、香りは柚子、味は柚子版ソルティドッグ。
それでも最後に残るのは“ビールとしての完成度”。
泡・香り・味・余韻の全てが意図的に外しながら、全く破綻していない。
これぞヤッホーの狂気とセンスの融合。ゴクゴク飲みたい美味しさ。
チューハイ好きにも合いそうです。
前略 好みなんて聞いてないぜ SORRY 其ノ四がおすすめの人やシーン

まとめ:もはや“ジュース以上、ビール未満”の革命児

「前略 好みなんて聞いてないぜ SORRY 其ノ四」は、柚子と塩で既成概念を吹き飛ばす異端の発泡酒。
酸味と塩味の調和が心地よく、暑い日に最高のリフレッシュをくれる。
ビールらしさを求める人には物足りないが、自由な発想を楽しめる人には“最高のご褒美”。
飲むたびに「やっぱりヤッホー、いいビール会社だな」と思わせる逸品。