2025年12月2日(火)発売。
毎度攻めてくるSPRING VALLEYシリーズ。
今回はなんと「北欧の冬」がテーマ。
ノルウェーの“コーシェリ文化”にインスパイアされたというが、つまりは「寒い夜にぬくもりを感じるクラフトビール」らしい。
しかもスパイスはシナモンとコリアンダー。
聞いただけでシナモンロールを想像した人、正解です。
キリンが“スイーツみたいなビール”に挑んできたわけだが、果たしてこの冬限定の一杯、甘くほっこり?
それともやりすぎスパイス地獄か。

シナモン、コリアンダー、冬にピッタリのスパイス仕立てか。

ノルウェーの長い冬のおうち時間を楽しむ文化「コーシェリ」から着想した「寒い中でもおだやかで幸せな気持ちになれるクラフトビール」を提案したビールみたい。

なるほどな。魅力的なビールだ。
Hオカのレビュー次第で良くも悪くもなるな。
キリン SPRING VALLEY まろみのエールの商品情報
| 画像 | ![]() | |
| 商品名 | SPRING VALLEY まろみのエール | |
| 発売日 | 2025年12月2日(火) | |
| 品目 | ビール | |
| 原材料 | 麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、シナモン、コリアンダー | |
| 内容量 | 350ml | |
| アルコール度数 | 5.0% | |
| 純アルコール量(350mlあたり) | 14.0g | |
| 成分 100mlあたり | エネルギー | 45kcal |
| たんぱく質 | 0.5g | |
| 脂質 | 0g | |
| 炭水化物 | 3.9g | |
| 糖質 | 3.7g | |
| 食物繊維 | 0~0.3g | |
| 食塩相当量 | 0~0.02g | |
| プリン体 | – | |
| 缶の形状 | ツルツル | |
| 購入したお店 | 兵庫県内の平和堂 | |
| 値段 | 350ml 272円(税込) | |
「コーシェリ(koselig / koselighet)」は、ノルウェー語で “居心地のよさ・温かさ・心がほぐれる時間” を指す概念です。
発音は「コーシェリ」に近いふわっとした響きで、北欧の冬を生き抜くための生活文化そのもの…という感じの言葉。
コーシェリの代表的な要素
心の中に小さな焚き火を灯すような、しっとり温かい世界が広がる。
- キャンドルや間接照明でつくる柔らかい空気
- 毛布・ニット・木の家具などの素材感
- 家族や友人と過ごす穏やかなひととき
- あえて“ゆっくりする”時間を大切にする姿勢
- あたたかい飲み物・甘いスイーツ・軽いアルコール
いわば、
「寒いのに、なぜか心がぬくもる時間を自分で設計する文化」
という雰囲気が近い。
SPRING VALLEY まろみのエールとの関係
今回のレビュービール「SPRING VALLEY まろみのエール」は、
この“コーシェリ”文化から着想したビール。
だから、
- シナモン&コリアンダー
- 小麦麦芽の柔らかさ
- 冬にしみる“やさしい華やかさ”
…という方向性が、まさにコーシェリの精神にリンクしている。
キリン SPRING VALLEY まろみのエールの実飲レビュー
明るさ・陽気さをもたらすオレンジ色のカラーリングに、特別感のある聖獣麒麟を堂々と配置したデザイン。
オレンジを使った大手メーカーはなかなかなく、色使いからもビールの新境地を期待してしまう。
個人的にはサントリープレモルのようなプルタブ(正式には「ステイオンタブ」というらしい)の色をオレンジに色付けしているのはGood。そのこだわり好きです。
キリンプレミアムビールというだけあって、こだわったのかな・・・







色・見た目
濁りを帯びた黄金色で、指先の輪郭がかすかに透ける程度。
まるで冬の朝靄のように、柔らかくも奥行きがある色合いだ。
クリスタルな透明感ではなく、意図的に“くもり”を残しているように見える。
小麦麦芽が効いている証拠で、見た目からしてまろやかさを感じる。
北欧の「雪の中の温もり」をイメージしたデザインとよくマッチしており、グラスに注ぐだけで雰囲気が出る。
派手さではなく“温かみ”で勝負している色だ。
泡立ち
泡はクリーミーで細かく、立ち上がりは控えめながら保持性は抜群。
時間が経っても層がしっかり残るため、見た目に安定感がある。
勢いのある泡ではないが、まろやかなビールの性格をよく表している。
液面を覆う泡の厚みがまるで冬の毛布のようで、視覚的にもほっこり。
冷えた夜にグラスを傾けると、穏やかな泡越しにスパイスの香りがふわっと漂ってくる。
この瞬間だけで、もう北欧の暖炉が見えてくる気がする。
香り
一口飲む前から、シナモンが圧倒的に主張してくる。
いわゆる「ビールの香ばしさ」とは真逆のベクトル。
甘くてスイーツのようで、もはや“シナモンラテ”のような香り立ちだ。
続いてコリアンダーが鼻を抜けるが、青臭さはなく柔らかい。
ホップの苦味香よりもスパイスの香りが優先されるため、「これ本当にビール?」と感じる人もいるだろう。
だがこの大胆なアロマの設計、クラフトビールとしてはかなり攻めている。
冬限定にふさわしい温香系の香りだ。
味


シナモンとコリアンダーの存在感は予想以上。
副原料が飾りではなく、主役級に機能している。
まろやかで甘い飲み口の中に、軽やかな苦味が混ざる絶妙なバランス。
小麦麦芽の滑らかさも加わり、口当たりは非常にソフト。
それでいて単調ではなく、飲み進めるほどにスパイスの層が顔を出す。
まるでホットワインを冷やしたような味わいで、冷めても旨い。
これは確実に“冬専用ビール”。
夏に飲んだら間違いなく違和感MAXだが、冬にはぴったり。
後味・余韻
最後までシナモンの微香が続く。
普通なら甘ったるくなりそうなところを、苦味と酸味がうまく引き締めてくれる。
余韻に残るスパイスの温かみが心地よく、飲み終えたあとも鼻の奥に“冬の香り”が残る。
好き嫌いは分かれそうだが、記憶に残る終わり方。
キリンがここまでクラフトに振り切ったのは見事で、全国展開するメーカーとしては相当の挑戦だ。
GOOD ALEに続いて、キリンのクラフト魂がさらに研ぎ澄まされた印象だ。
キリン SPRING VALLEY まろみのエールの口コミ・評判
SNSでは「スイーツみたいなビール」「香りが最高」「冬に常備したい」と好評。
スパイスビールとしての完成度が高く、クラフトビール愛好家からの支持も厚い。

まるでシナモンロール。甘いけど飲み飽きない

冷めてもおいしいクラフトは貴重

キリンがここまで遊び心を出すとは思わなかった

色は穏やか、泡は滑らか、香りはスイート、味は複雑、余韻は温かい。シナモンとコリアンダーがここまで主張するのに、嫌味がないのが不思議。毒を吐けば「ビールとしては邪道」だが、それを認めた上で“あり”と思える完成度。シナモン、コリアンダーの香りが好き嫌いが出てくると思いますが、クラフト精神と季節感の融合、まさに「飲む冬のインテリア」。北欧の温もりを感じたい夜に、この一本で心まで温まります。
リン SPRING VALLEY まろみのエールがおすすめの人やシーン

まとめ:冬の夜に灯る“北欧クラフト”の魔法

「キリン SPRING VALLEY まろみのエール」は、スパイスとまろみが共演する冬限定の意欲作。
香りで惹きつけ、味で包み、余韻で癒す――
そんな三拍子揃った一本だ。キリンが量産クラフトの殻を破り、本気で“季節の情緒”を詰め込んできた。
寒い夜、湯気のように立ち上がるシナモンの香りとともに、ゆっくりと心を解かしてくれるはずだ。


