金麦シリーズの中でも、パッケージの詩情に惹かれて手を伸ばした今作。
名前だけで夏が恋しくなるし、「青い空」と聞けば、爽快で軽やかなビールを期待してしまう。
飲んでみれば…確かに、そう来たかという驚きがあった。
見た目と香り、味わいのギャップ、そのすべてを受け止める覚悟で向き合ってみた。

夏の儚さも感じる、いいデザインだな。

うむ。
金麦のこのシリーズは、全てセンスが良い。
秋シリーズも秀逸でした。


金麦〈ビー玉色の青い空〉の商品情報
商品名 | ![]() | |
金麦〈ビー玉色の青い空〉 | ||
原材料 | 発泡酒(国内製造)(麦芽、ホップ、コーン、糖類)、スピリッツ(小麦) | |
アルコール度数 | 5.0% | |
純アルコール量 (350mlあたり) | 14.0g | |
成分 100mlあたり | エネルギー | 45kcal |
たんぱく質 | 0.3~0.4g | |
脂質 | 0g | |
炭水化物 | 3.4g | |
-糖質 | 3.3g | |
-食物繊維 | 0~0.2g | |
食塩相当量 | 0~0.02g | |
プリン体 | 0~7mg | |
缶の形状 | ツルツル | |
購入したお店 | 兵庫県内のアルプラザ | |
購入した値段 | 350ml 6缶 877円(税込) 1缶あたり約146円 |
金麦〈ビー玉色の青い空〉を製造するサントリー株式会社は、1899年創業の日本を代表する酒類・飲料メーカー。
本社は東京都港区に所在し、ビール・ウイスキー・清涼飲料など多彩な事業を展開。
金麦ブランドは2007年に登場し、“ちょっと贅沢な新ジャンル”として人気を博す。
季節限定商品や素材違いの展開も多く、家庭用ビール市場での存在感は極めて大きい。
金麦〈ビー玉色の青い空〉の実飲レビュー
金麦の変化球シリーズは毎回クセがあるが、今回も例外じゃなかった。
パッケージの詩的な演出に惹かれた人ほど、「あれ、こんなに大人しいのか」と拍子抜けするかもしれない。
だが、飲み終えてみると不思議な余韻が残る。
控えめな香りと潔い軽さは、まさに“あの夏の空”そのものだった。







色・見た目
このビール、まず見た目がすこぶる涼しげ。
淡い金色で、透き通るような透明感があり、グラス越しに指がはっきり見えるほどのクリアさを誇る。
夏の光にかざせば、まさにビー玉の中の青空のような印象だ。
派手さや濁りとは無縁で、清涼感を第一に考えたような仕上がり。
IPAや黒ビールのような重厚感とは真逆の方向性だが、それがまた季節感を引き立てる。
第一印象としては「暑い日にこれ、ちょうどええな」と思わせる色である。
泡立ち
泡立ちは思いのほか優秀で、注いだ直後に立ち上がる泡は細かく柔らかい。
保持力もそこそこあり、軽めの新ジャンルにしては健闘している部類だ。
泡の層はしっかりと表面を覆い、ビール液の軽やかな金色との対比が美しい。
ただし、派手さはなく、あくまで“丁寧に造られた泡”という印象。
IPA系や濃いめのクラフトと比べれば物足りないが、金麦シリーズとしては上出来。
泡の存在感が、味の軽さを少しだけフォローしてくれる。
香り
プルトップを開けた瞬間、確かにふわっとした爽やかさが立ち上がった──のだが、それも束の間。
鼻を近づけてもエールっぽい華やかさはあまり感じられず、香りを楽しもうと思うと正直物足りなさが残る。
ホップ香は弱めで、ラムネや柑橘のような“夏っぽさ”を期待していた分、拍子抜け感は否めない。
裏ラベルのポエジーさとの落差があるだけに、余計にガッカリしやすい。
香りにロマンを求める人にはツラい立ち位置だ。
味


味はさすがの金麦ブランドといったところで、飲みやすさは相変わらず安定している。
苦味は控えめで、喉を通るスピード感も申し分ない。
ほんのりとした甘みが最後にきらりと顔を出し、さっぱりとした飲み口の中にほどよい深みを残してくれる。
ただし、パンチを期待すると肩透かしを食らう。
秋の金麦シリーズのような濃厚さや余韻の厚みはなく、あくまで軽やかさ重視の設計。
飲み応えより、場面との調和を狙った味だろう。


後味・余韻
後味は潔くスッと消えていく。
苦味も酸味も一瞬だけ残るが、すぐに透明になっていく感覚。
余韻は長くないが、むしろそれがこのビールの個性かもしれない。
フェスや浜辺、真夏の屋外でゴクゴク飲むにはこれくらい軽くてちょうどいい。
側面に書かれた「あの日見上げた空を今も覚えてる。」のキャッチがすべてを物語っている。
キレのある後味が、まるで記憶の断片みたいに残る。この軽やかさに“若さ”を感じる一本だった。


金麦〈ビー玉色の青い空〉の口コミ・評判
「軽やかで飲みやすい」という声が多く、夏向けビールとしての評価は高め。
ただし「香りが弱い」「期待しすぎた」との指摘も目立つ。

名前とデザインが好き。すっきりしてて外で飲みたくなる味

香りがもっとあるかと思ったけど、そこまでじゃなかった

秋の金麦が良すぎたぶん、今回はちょっとおとなしめ。でもこれはこれでアリ

透明感のある色と控えめな香り、軽い口当たりとほのかな甘み、潔く切れる後味が夏の空気とリンクし、派手さはないですが、確かに“今しかない味”として成立しています。
金麦〈ビー玉色の青い空〉がおすすめの人やシーン

まとめ:儚い香りと軽やかな甘みが、夏の空気に溶けていく

金麦〈ビー玉色の青い空〉は、香り重視派からすれば正直パンチに欠ける一方で、“真夏の記憶”に寄り添う軽やかさがある。プシュッと開けてすぐ飲みきれる、そのテンポ感が最大の魅力。
エール系に憧れつつも、自分のペースで飲みたい人にはちょうどいい。
真っ青な空の下、何も考えずに流し込む──
そんなシーンが浮かぶ、いい意味で“薄味”な一本。

